第11回とよはしとよねサイクルマラソン
2017-08-06に行われた第11回とよはしとよねサイクルマラソンに参加してきた。
真夏の灼熱の下、豊橋から75km先の愛知県の果て豊根村を目指し、そして豊橋に戻ってくるサイクルマラソンだ。
レースではないけどタイムが計測される。
当日は写真を一枚も撮ってないため、
かわりに練習走行の時の写真を。
これまで本格的な自転車イベントに参加したことがなく(最大が30km余りのグルメライド)、気合いの入れ方がよくわからなかった。
週末ごとに本番のコースに練習走行に出かけ、ペース配分をリハーサルしておいた。
後ろから抜かされまくるのは心が折れそうなので最後尾スタート。
上りは苦手なので最初の平坦区間と復路の下りが勝負という作戦。
さて当日。
最後尾の取り合いで「おまえ先に行けよ、どうぞどうぞ」状態のカオスなスタートが予想されたが、全然そんなことはなく何の問題もなく本当の最後尾からスタート。
分かってはいたけどみんなロードバイクだ。クロスバイクは自分含めて三人しかいなかった。
最初の市街地区間から踏みに踏んでなるべくたくさんの参加者を抜かしておく。
山に入ったらこの人たちには抜かれまくるんだろう。
平坦区間の途中、信号に引っかかった際に、後ろに張り付いてたロードバイクに乗った方が声をかけてくる。
*「速いですね!先頭交代しませんか?」
ぼく「む、むりです!初心者なんで!」
逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ。クロスバイクで乗り込んできた初心者が敵に塩を送る余裕なんてあるはずもない。
ペースを上げる。ついてくる。うひー。
結局ぼくがボトル休憩に入るまで全く引き離せなかった。まあそりゃそうだよね。
一応、大会要項でトレインは禁止されてるのもあるし、先頭交代なんてスキルは持ち合わせていないのだ。
トレイン禁止とかレースではないとかは、まあ建前なんだろうけども。
途中、ボトル休憩のたびに水を浴びて進む。
これはオーバーヒートとの戦いだ。
一番の強敵は夏将軍。
頑張った甲斐あり、東栄エイドまでは誰にも抜き返されることなく到着。
エイドのメインは、すいか。
湧き水が流れるたらいでぷかぷかと冷やされてるすいか。
すいか、嫌い・・・。
子供の頃、夏になると庭でごろごろ生って、とうに食べ飽きているのに嫌というほど食べさせられた苦い思い出が蘇る。
少し前にボトルも補充してあるし、ここはチェックだけ受けて先を急ぐことにする。
エイドを過ぎるとすぐに、ビアンキのロードバイクで走ってる人をみつけ、嬉しくて追いかける。
この世に自転車は二種類ある。それはチェレステ色かそうでないかだ。
あとでリザルトから分かることなのだけど、この方はこの大会で二番目に速いタイムで完走した方。
追いかける追いかける追いかける追いかける追いついたーー!
ビアンキばんざーい!チェレステばんざーい!
追いついたけどぼくは上りで速度が落ちるのを見越して逃げておく。逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ。
その読み通り、最後の激坂区間で捕まる。
トップチューブの「Oltre XR4」の文字が眩しい。ハイエンドカーボンエアロロードやんけ!ツールドフランス戦ったバイクやんけ!
一方こちらはビアンキ最安のクロスバイク、お財布に優しいRoma4。おしゃれな街乗り自転車。乗って走れる公式ビアンキグッズ。なにを!自転車はエンジンだ!
10%前後の激坂で100万円クラスのオルトレに食らいつくぼく。
・・・10秒で千切れました。
程なくして太和金トンネルを過ぎるとゆるい下り区間に入る。
よっしゃあああああ!往路のラストスパートだ!下りは脚力の差があまり出ない。まかせろおおおおお!
・・・しかし折り返し地点まで追い付きませんでした。
あとでリザルトを見るとどうやらオルトレさんの二分遅れでぼくは折り返しに着いたようだ。
計測をしている係員にタイムを読み上げられる。三時間をちょっと切った。
*「はやいねえ」
ぼく「はやいんですか?」
*「うん、はやいはやい」
言い方が軽かったのでたいしたことはなさそうだ。
折り返し地点はごはんエイド。
おにぎりと蕎麦とお味噌汁がメイン。食べ放題だ。
ここまで75km、たぶん4,000kcal(Stravaでの値)ほど消費してる。どれだけ食べても消費ぶんには届かない。ここでは大食いは正義、強靭な胃袋は強力な武器だ。
しかもこの折り返し食べ放題エイドは計測時間に含まれない。食べるが勝ちだ。
ほかの参加者と話をしつつひたすら食べ続ける。
*「この大会は夏の風物詩だね」
*「ここに来ると夏だなって気がするよ」
ぼく「よく参加されるんですかモグモグ」
*「毎年だよ、×回からずっと」
モグモグ
エネルギー!チャージ!(カロリーを採ること)
グラビティ!ゲイン!(食べて重くなること)
高い場所で重量を増すことは位置エネルギーをチャージする事に他ならない。
カロリーと位置エネルギーを得るためひたすら食べる。
少し食休みをしたら支度をする。ボトルにつめたい水を満たす。その中にドリンクタブを放り込む。
さあ豊橋めがけて再スタート!
ゆるい上りをこなすと太和金トンネル。ここを過ぎれば長い下り、こんどこそ誰にも追い付かれない。
安全運転で飛ばしていく。豊橋市に入った頃には暑さもあいまって足も終わりへろへろになる。同じようにへろへろになった集団を抜く。
前が居なくなれば前の人が見えるまで踏み、前が見えれば追い付くまで踏み、追いつけば抜く。
ゴール。
後日、リザルトを確認した。
一番時計、いただきました。
どうやら上りも下りも一番早かったようだ。
来年は今年より速く走りたい。